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1本のベルトを作るのには一体いくつの型が必要でしょう?基本的なベルトの構造ですと、表材、中材、裏材用に抜き型が3型必要となります。さらに抜いた革にプレスして形を作る押し型というものが2型必要となります。そして、すべての型がそれぞれ6時側と12時側に必要となりますので、合計10型必要となります。(※必要最低限の数量です。それより多くの型を使用する場合もあります。)これが1つのサイズ分になりますので、同じ仕様のものでもサイズ違いを作ろうとしたら、さらに必要なサイズの分だけ同じ数の型が必要となります。したがって、職人さんの工房にはいつでも膨大な数の型が並んでいます。 | ![]() | ||
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抜き型(この写真は表と裏の型です) | ![]() | サイズ違いを作るには何十種類もの型が必要になります | |
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![]() | プレス方法は職人によって様々ですが、熱を加え、機械などで均等に圧力を加える方法を用いているところが多いようです。これも、サイズや形によって、何十種類もの型が必要になります。 | ![]() | ||
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画像をクリックいただくと、拡大表示されます。 | ![]() | |||||
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カイマンですと、柄が細かいのでサイド部を返すときにそれほど負担にはなりませんが、クロコダイルの商品ですと、腑(柄)が大きいために返すときに腑の溝が干渉してしまい、非常に苦労します。また、表材を多く使い、様々な匠の技が使われておりますので、価格も非常に高価になります。 | ![]() |
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コバの部分は表材と同色が基本ですが、違う色にしたりステッチと同色にすることなども可能ですので、カジュアルな作りが可能となります。へり返しに比べ、横のテンションがかからないので若干柔らかく作ることが出来ます。 | ![]() |
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ご覧の通り、上から見ただけではどちらが「へり返し仕立て」でどちらが「フランス仕立て」かは よく分からないと思います。まずは、コバ(サイド部)はどうでしょうか? |
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こちら↑が「へり返し仕立て」のベルトです。 表面からコバまで綺麗にワニ革で覆われています。 |
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そして、こちら↑が「フランス仕立て」のベルトです。コバまではワニ革で覆われていません。 ワニ革は表面だけですので、横から見ると表の革と裏の革の境界線が見えます。 ご覧のように、横から見るとだいぶ作りに違いがあるのがお分かりかと思います。 |
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こちら↑が「へり返し仕立て」です。 折り返されたワニ革の部分は裏革で綺麗に覆われ、見えません。 |
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そしてこちら↑が「フランス仕立て」です。お分かりでしょうか? こちらは、表から折り返されたワニ革が見えています。 |
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以前ベルトの職人さんがこんな実験の話をしてくれたことがありました。 ベルトについての知識が無い一般の人20人に「へり返し仕立て」と「フランス仕立て」両方のベルトを見せたそうです。その際ベルトの作りなどの情報は一切与えずに、どちらが良いと思うかだけ聞いたそうです。 そうしたところ、結果は18人もの人が「へり返し作り」のベルトのほうが良いと判断したそうです。 さて、皆さんはどちらのベルトが良いと思いましたか? |
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以上、代表的な時計ベルトの製法でした。 どの作りが丈夫だというものではありませんが、それぞれ職人の技術の結晶ですので、そういう細かいところも見て頂くと幸いです。こういう知識があるだけでも、ベルト交換をするときに、表材や色だけでなく、 どうやって作っているのかが分かってお買い物の楽しみも増えると思いますし、 そうしていくうちにバッグや革小物の見方も変わってくると思います。 皆さんもぜひお店に立ち寄って、時計ベルトがどんな製法で作られているか見比べてみてはいかがでしょうか? |
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